LTspiceで陥った罠について

LTspiceGUIは今ひとつ好きになれませんが、無料で回路規模制限なしで扱えるのはありがたいので便利使いしています。

 

電気回路を設計するメーカー勤めの人は

トランジスタの素子のモデルをメーカーからダウンロードしたりなどして、

LTspiceで利用する事は多いと思います。

 

そんな一員の私がはまった、落とし穴について備忘録。

LTspiceに各自が入手したモデルを追加する場合の手順はヘルプや個人ウェブサイト等に書いてありますが、何故かうまくいかない。

具体的には

C:\Program Files (x86)\LTC\LTspiceIV\lib\cmp

下にある

standard.bjtやstandard.jft

等に素子のSPICEモデルをテキストエディタで書き足しても、書き足したSPICEモデルが認識されない状況に陥りました。

テキストエディタで開く分には自分が書き足した内容は反映されています。

似たようなトラブルが無いか探しましたが、日本語資料は見つけられませんでした。

試行錯誤して、どうも会社PCのセキュリティ権限デフォルト設定が原因らしい事が分かりました。

C:\Program Files (x86)\

下に作られるファイルに対して一般ユーザーが書き換えた(standard.bjt等の)内容がアプリケーション側からは認識されず、一般ユーザーからは見えない同名ファイルをアプリケーション側で読み込んでいるようです。

セキリティ的には設定意図が分かる気もしますが、浪費した私の工数返せという気持ちになりました。

解決策はざっくり2つです。

1.「管理者として実行」でテキストエディタを起動してstandard.bjt等を書き換える。

2.C:\Program Files (x86)\LTC\LTspiceIV\lib\cmp下のファイル編集は諦めて別のフォルダに保存したSPICEモデルを読み込ませる。

 

個人的には、会社ではいつも同じPCでLTSPICE走らせる訳では無いのと、LTSPICEのSync Release時にstandard.bjt等が書き換えられても困るので2の方法をとっています。

シミュレーションしたい*.ascファイルと同じフォルダに使いたいSPICEモデルを書き込んだ*.libファイルを保存して.libで読ませています。

(例:abcdefg.libファイルを読ませる場合)

Edit Text on the Schematic: SPICE directiveで

.lib abcdefg.lib